<駆け込み退職>「無責任の批判やむをえない」埼玉県知事2013年01月24日 22:55

<駆け込み退職>「無責任の批判やむをえない」埼玉県知事
毎日新聞 1月22日(火)22時13分配信
 埼玉県内の公立学校で100人以上の教員が退職手当減額前の1月末での退職を希望している問題で、同県の上田清司知事は22日の定例記者会見で「無責任のそしりを受けてもやむをえない」と釈明した。また、県が退職金が減額される改正条例を2月の施行にした理由を「1月1日が望ましいと思ったが、組合もあり最小限の周知期間が必要だった」と説明。4月施行で減額を遅らせた場合には逆に人件費の負担増が約39億円に上り、別の批判を招く恐れがあったとして理解を求めた。
 条例の4月施行を求めてきた埼玉教職員組合の倉持光好副委員長は「真面目な教員ほど不利益を被るとは現場をばかにしている」と批判。今年度末に定年を迎えるさいたま市立中の男性教諭(60)は「生徒に迷惑をかけてしまうから踏みとどまったが、生活が苦しければ私だって早期退職を選ぶ」と退職希望者に同情した。【木村健二、林奈緒美】

【ゆうたんのコメント】駆け込み退職する人の立場としては、金銭的にやむを得ぬ事情がある、新年度から民間の学校への再就職が内定している、特に仕事を続ける必要がないなどが考えられる。一方、定年まで退職しない先生の立場としては、公立学校に再任用される予定なので損を受け入れるしかない、収入が減るのは痛いが(または経済的には余裕があるので)、職責を全うしたいということが考えられる。20年前とは違い、今の60歳は経済的に不安定な要因が沢山あるように思われる。退職金そのものが減っている、年金支給開始の遅くなったこと、子供の教育費や結婚費用、住宅ローン、親の介護、自分の老後資金などなど。残した生徒に後ろ髪を引かれつつ、泣く泣く早期退職を決断したた方々も大勢いるのではないか。
 県知事は、自分を支えてくれた部下に厳しい選択を迫っておきながら、目論見が外れたら、その責任を部下に転嫁するとは、あきれた御仁だ。